おばさんがおしえてくれたように、
お兄ちゃんがおふろから出るのを
あたしはお兄ちゃんのおふとんでまちました。

ひかえ妻はちゃんとした奥さんとは認められないけど
奥さんのかわりにたくさん赤ちゃんをうめば
いっしょう暮らせるようにしてくれるのだそうです。

それでお兄ちゃんと佳子ちゃんが
しあわせになれるなら、あたしはいいの。


−君は大切な妻の友達だ。
だからちゃんと自分の幸せを見つけてほしい…
こんなふうにじゃなくて。

そういうとお兄ちゃんはあたしに
パジャマを出してくれて、
じぶんはもうふをもって行ってしまいました。


そんなの、かんがえたこともなかったけど…
しあわせって自分で探してもいいものだったの?
女の子は、だれかのいうとおりにしか
生きられないとおもってたけど……

お兄ちゃん。
もうちょっとだけきがつくのが早かったら、
あたしはね……………

「昨日お友達に泊まってもらいましたよ」

朝早くにやってきたおばさまは
わたしをよこ目で見ながらいいました

「俊明が気に入ったらあの娘を
 お家に入れるといいでしょう。
 貴女にかわってすぐにでも
 子供を産んでもらうように」

それは よくあることだといいます。
……でも、わたしはそんなのはいやでした。
衣舞ちゃんをこどもをうむだけの
道具みたいにして、あかちゃんを
よこどりしてしまうなんて…………

だったら、衣舞ちゃんにとしあきさんの
おくさんになってもらったほうが
ずっとずっといい。

−それでとしあきさんがしあわせになってくれるなら。


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